千葉県立美術館で見た
テオ・ヤンセンが創り出したストランドビーストについて
もう少し書き残しておきたいと思います。
オランダの砂浜で動くビーストは意思があるかのように
後をついてくる。
作者であるテオ・ヤンセン氏のことを親だと思うひな鳥のように。
いや、まてよ。
後を追っているのではなく、
「ヤンセン氏が先を歩いている」のが本当のところなのだろう。
そう思うものの、ふたり(?)が追いかけっこをしているようだ。
そのヤンセン氏がビーストを修理している姿は
漁師が網のほつれを直しているかのようだった。
ビーストの躯体のパイプを結ぶ結束バンドは
長いままピンっとしている。
それがいくつも連なっているものだから
犬や猫の顔のようだったり、
ハリネズミの姿のようだったり
駆動している足はチューブを何重かに丸めていてそれが、
馬や牛の蹄のようでもある。
なにかしらの動物に擬態しているようだけれど、
ビーストは「生命体」なのだから「~のよう」と言っては
失礼な話しなのかもしれない。
①タピディーム期 1994~1997年
②ヴォポラム期 蒸気の時代 2001~2006年
③セレブラム期 脳の時代 2006年~2008年
④アスペルソリウム期 尾を古時代 2012年
⑤アウルム期 微風の時代 2013~2015年
⑥ブルハム期 キャタピラの時代 2016~2019年
⑦フィルム期 ヒモでつながる時代 2021年~
すでに七つの時代を生きてきたビーストは
これからも進化していき、
新たな動きを見せてくれるのだろう。
動く芸術作品「ストランド・ビースト」は、
新たな感動体験を与えてくれました。