Hapoさん(母)との面会の水曜日。
お散歩しましょうと誘われて(といっても車椅子ですが)
ルンルンと出かけたら、Hapoさん5分もしないで
「もういい」って言っちゃって、看護師さんが苦笑い。
病院の横は大きな公園ですが、
車椅子に乗ったままだと手前の木だけで
奥に広がる景色までをみることはできなくて
見えるのは敷地内の駐車場に停まった自動車と自転車と
空と遠くの町並みです。
できることなら隣の公園まで足をのばしたいのですが
今のHapoさんの体力では難しいのです。
だから5分もしないで、「もういい」って言っちゃうのよね。
それでも二人の写真を撮ってもらって、
青空を見上げたら、「いい天気ね~」と笑顔になります。
写真を撮るときは逆光になるから
あっちから撮りなさいと指示だしします。
自転車置き場をみて
「nokoちゃんの自転車はどれ?」と聞くので
これよ~とその脇に立つと
「それ漕いでいつも来てくれるのね。愛車を大事にしてね。」
短い時間でも愛のある言葉を投げかけてくれます。
面会時間は10分だけど、
外で会えたからこれで終わりかなと思っていたら
病室まで一緒に戻っておしゃべりしていってくださいね。
と看護師さんがいうとHapoさんも嬉しそうにしています。
部屋に戻るとやっぱり
「今日は無いの?」と聞いてきます。
ありますよー! 忘れずに持ってきましたよ。
看護師さんに預けてあるから後で食べてね。
「今はだめなの? 一緒に食べたいのに」
毎度同じのやりとりですが、私もね、同じ気持ちだから
一緒には食べられないと答えるのはとても辛いのです。
それでも「何を持ってきてくれたの?」というので
見てのお楽しみ~。 というと
「楽しみだわ~」とこたえてくれます。
でもね、「カステラはもう飽きた」そうです。
大丈夫よカステラ以外のものを持ってきているからね。
部屋でのおしゃべりに疲れてしまったのか
タイマーが鳴る前に「じゃあね、気をつけて帰ってね」と言います。
手作りのブローチをつけていったのを
「かわいいわね~」とちゃんと気づいてくれて
「気をつけてね」と気遣ってくれて
「nokoちゃん来てくれてありがとうね」と感謝してくれる
そんな風に過ごす時間があることは
とてもとても幸せなことです。