毎日Hapoさん(母)に会いに行き、
毎回「何で来たの」と聞かれ、
自転車で と恒例の会話をしていたら、
昨日は、
「どこに停めたの? 人通りのあるところは危ないわよ」
と心配してくれました。
病院の建物裏の駐輪場に鍵をかけて停めたから大丈夫よ。
「ならいいけれど」と安心してくれたのに、
そういえば、昨日の夜は自宅の駐輪場に停めて鍵をかけるのを
忘れちゃたのよ、おっちょこちょいで困っちゃう。
と、余分なことを言ったら、
「自転車は家まで上げなさいね。
そうすれば鍵をかけなくても安心だから」
と再び心配してしまいました。
そうね、Hapoさんの言うとおりね、
これからは家の中に停めるようにするね。
「そうしなさいね」
エレベーター無しの三階に住んでいるので
その都度、自転車を家に上げるなんてできません。
それでも「Hapoさんの言うとおり」とありがたく相槌をうちます。
「nokoちゃんはこの林の向こうから来るのね」
そうそう。 この向こうから自転車漕いでくるのよ~。
「お猿さん居た?」
えっ?
「お猿さん 滑ってた?」
ああ、サルスベリのことね。
真っ赤な花が沢山咲いているよー。
どこかに隠れていたかもしれないね。
自作のブラウスに鳥のブローチを着けていたら
「どっちも自分で作ったの? 涼しげでいいわね。
ブローチも可愛い。」
と手を伸ばしてきます。
ブローチを外して渡すと、手にとってじーっと見ています。
母の病院衣の胸元に着けてもらって一緒に写真を撮りました。
「来てくれてありがとう。 また来てね。」
毎回、その言葉で見送ってくれるHapoさんに
またね~と大きく手を振ります。
いつも慰められているのはワタシのほうだと思いながら
病院を後にしています。