その昔、JR関内駅からほど近い会社に勤めていたことがあるので、山手のあたりも中華街や元町も身近な散策スポットでした。 まだ「みなとみらい地区」が無かった遠いむかしです。
横浜スタジアム(横浜公園)にも近かったので昼休みにはピクニックシートを持ってお弁当を食べに行ったこともありました。
球場でコンサートのリハーサルが昼間に行われていると窓を開けて音楽を聴いてコンサートに行ったつもりになったことも。
夏の花火大会もビルの隙間から半分見えたので就業後、ビールやおつまみを買い込んで会議室から眺めたこともありました。
そんな懐かしの場所なのでついつい昔の場所を歩きたくなります。
大佛次郎記念館へ行ったときもJR桜木町駅で降りて官庁街を歩いて山手へ向かいました。 お勤めしていた会社はとうの昔に別の場所に引っ越しているし、昔通った洋食屋さんやパン屋さんもありません。 けれど変わらずにある日本大通りの銀杏並木を見上げるとほっとしました。
中華街のお店は長く続いていてまだあるのが嬉しいですね。ランチでもボリューム満点だったので男性社員と連れ立ってAからDまでのすべての定食を頼んで円卓に並べて昼でもコース料理のようにがっつり食べていました。
給料日前には県庁や中区役所の食堂で節約ランチのときもありました。
元町のチャーミングセールでは、いまはない輸入食材店の「Naka-ya」でお安くなったチーズやワインを買いこんだことも懐かしいです。
夏の会社帰りには元町公園内にある屋外プールのナイターで泳いで涼んだあとにドイツビールをぷはぁーと飲んでから帰ったこともありました。
横浜駅から石川町あたりが「みなと横浜」をイメージする場所だと思いますが、今は山寄りの地区に住むようになったので同じ市内でも「横浜」は遠い場所になっています。
そうそう、横浜市民は「横浜駅」あたりに行くことを「横浜へ行く」といいます。
例えば、市内の港南区や港北区へ出かけることを「横浜へ行く」とは言わないのですよね。 市内に住んでいるのに、わざわざ「横浜へ」と云うことが、地方から引っ越してきた当初は不思議だな~と思っていました。
ついでながら「国道1号線」のことも横浜市民は「イチコク」と呼ぶようです。ワタシはずっと「コクイチ」と言っていましたからハマッコのオットから指摘された時にはびっくりしました。 「横浜へ行く」は言えるようになりましたが、「イチコク」とは未だ言えずにいます。
みなとみらい地区が開発されて、縁遠くなっていた「横浜」をたまに歩いて若かりし頃を思い出しています。 その頃の楽しさは過去のものだけれど、年を重ねて同じ場所を歩いて思い出を重ねることも心豊かな時間でした。