ノコノオト noko_note

nokoの雑記帳  あれこれつれづれ

大田区立龍子記念館へ

西馬込駅から桜並木歩道を歩いて15分ほどのところにある

大田区立龍子記念館 へ行ってきました。

 



川端龍子プラスワン 谷保玲奈

 ー色彩は踊り 共鳴する

 

 

展示室に入り最初に目にするのは、

川端龍子の縦2.5m横7mの大画面の作品です。

日本海の荒波を描いているのかと思うも、

しばらく見ていると「ああ、これは鳴門の渦潮」だと思い、

正面から左手の方に動いてみると目が描かれています。

三歩ほど下がって全体を見ると、

海だと思っていたそれは白い龍だと気づきました。

龍の目をじっと見ていると、うるんだ瞳のように思えてきます。

あどけない可愛さのようなものも感じます。

あとで、作品解説を読むと、戦争で妻と子供を亡くし、

仏教への信仰心を深め6年の歳月をかけ四国遍路の旅に出たのち、

四国を代表する一作をと考えたときに、

先ず浮かんだのが鳴門の海景だったそうです。

作品の題名は「渦潮」。

そこに龍を描きだすのは、「龍子」ならではでしょうか。

 

 

 

日本画というと淡い色合いを想像しますが、

コラボ展示されていた谷保玲奈の作品は、

これが日本画?と疑ってしまうほどの

鮮やかな色で描かれています。

日本画の概念を覆されるような作風でした。

 

 

記念館である展示室、向かいの旧宅とアトリエすべてを

龍子自らが設計し、龍にちなんだ造作やデザインのこだわりが

随所に見られました。

全て私費で建築したというのですから、

支援者もいたでしょうけれど、財力のある画家だったようです。

と、ボランティアガイドさんがお話しして下さいました。

 

記念館の入館料は大人¥300。

格安でこれだけの作品をガラス越しではなくじっくりと見ることができるのは、素晴らしく、自分の作品をよりよく観てもらうために設計したという龍子の気持ちが伝わってきます。

そして「龍子公園」となっている旧宅とアトリエは、ガイドとともに決められた時間のみ見学することが出来ます。 建物の中に入ることはできず外観の見学とはいえ一見の価値ありだと思うので、ぜひに見学時間に合わせての来館をお勧めします。

この玄関にもこだわりが沢山あるんですよ~。

 

 

日本画と建築を堪能したあとは、

馬込界隈をぶらり~散歩です♪