美術館の春まつり その③です。
~人物像に春をみつけてみました。
↓ 岸田劉生の「麗子六歳之像」
岸田劉生が描いた麗子像はいくつもあって今年は「六歳」の麗子さんでした。
そして、その麗子さんが8歳のときに描いた「童女像」が一緒に展示されていました。
↑この絵のことを「構図もよろしく色のトーンも良い。美のこつをよくつかみ生かしている」と評価している岸田劉生の親心、愛情(溺愛)をたっぷりと感じました。 日本一有名な少女と言われる「麗子」さんも絵を描いて当時展覧会に出品し優等に選ばれたそうです。 美術史を知らないワタシは初耳(目)でびっくり。
↑こちらは「アンティミテ」のコーナーに展示されていた森田元子「想い」です。上村松園に憧れて日本画を志し、やがて洋画家に転じました。フランスで画家シャルル・ゲランに学び、帰国後に結婚し家事と両立しながら絵を描き続けました。戦後間もないころのこの作品の明るい色彩と大胆なモチーフはマティスの色鮮やかな作品にも似ていると感じました。 当時この明るさが見る人たちを勇気づけていたのかもしれません。
「アンティミテ」はフランス語で「親密さ、安らぎ、私生活、内奥」といった意味があり、19世紀末のパリで、身近な人々やこどもや動物の親密な情景を描いた一連の画家たちを「アンティミスト」と呼んでいたそうです。 こうやって分類されているものの時代や題材は限定されるものではなく、ポートレートや動物を慈しむ姿などは現代作品の中にもたくさん見つけ出すことができるように思えます。
↑新道繁 「厨房の猫」(部分)
↑中村岳陵 「少女」(部分)
今年もやはり猫に目がいってしまいました。
そして、ワタシが勝手に言っているだけなんですけれど、
東近日美の「これもアートです」シリーズの
今年の優秀作はコチラです。
↑ロバート・ラウシェンバーグ「ポテト・バッズ」
これ、
「見たところただの汚れたダンボール箱です。」と
キャプションにも書かれています。
それを、
どう見れば、
どう感じれば
アートになるのか。
アートって創る人だけでなく
見る人もいて作品に育っていくのでしょうね。
去年は丸まったガーゼハンカチや
Tシャツのたたみ方が
アートになっていてびっくりしていました。
↓ その時の記事はコチラです。
そして今年の美術館の春まつり①はコチラ↓
美術館の春まつり②はコチラ↓
これで終わると思うなかれ~
その④へつづく~^-^