ノコノオト noko_note

nokoの雑記帳  あれこれつれづれ

梅見の思い出

心に残る梅見がいくつかあります。

 

Hapoさん(母)が一人暮らしをしていた最初の数年は

熱海梅園 へ歩いて梅見に行きました。

住んでいたマンションからは登り坂で大変なのに

「歩け~歩け~」と先頭にたっていたHapoさん。

 

熱海は山坂の多い土地柄ですが、

それにもめげずに散歩をしていたHapoさん。

一緒に山側の住宅地を歩くと空き家の庭の梅を見て

「東風吹かば匂いおこせよ梅の花

 主なしとて春を忘るな~」と必ず言っていました。

 

日本一早咲きと知られる梅を楽しみにしていたのに

大腿骨骨折をしてからはそれが叶わぬようになってしまいました。

 

 

湯河原梅園 は、幕山のふもとにある梅園です。

幕山山頂へも登って真鶴半島を眺めて記念写真を撮ったのは

Hapoさん60歳の頃です。

 

オットや友人とも何度も訪ねた湯河原梅園では

近年「梅林狂言」が催されています。

今年は3月10日に開催されるようです。

 

Hapoさんと一緒の梅見散歩も大事な思い出ですが、

 

記憶に中にある一番は、

静岡に住んでいた20代の頃の梅見です。

 

休日の夕暮れの頃 洞慶院  の梅園へ

友達数名と行き駐車場前の茶店で甘酒を飲みました。

 

薄暗くなりはじめて

白梅がポっと浮き立つように見えて

とても幻想的です。

花は夕闇の中に隠れていくのに梅の香りは漂い続けて

かしましい年ごろなのに、

おしゃべりをすることなく

茶店の縁台でしばらく過ごした時間が

青春の1頁に刻まれています。

 

派手さはないこじんまりとした梅園なのですが、

夕刻というシチュエーションが

とてもよかったのだと思います。

もし昼間に行っていたら、

おとぼけなワタシの記憶には

残っていなかったかもしれません。

 

香りと光(影)が

心のひだにひっかかっていてくれたのだと思います。

 

もう一度行きたいと思いつつも

想い出の中で大事にとっておきたい梅見です。

 

 

 

Hapoさん面会ポタリング~の途中にある

枝垂れ梅が咲き始めました。

想い出も大事だけれど、

今年も梅の花が咲き、

それを楽しめるっていいですよね。