ノコノオト noko_note

nokoの雑記帳  あれこれつれづれ

ポスクロ仲間のおすすめ本 ①

ポスクロ仲間の皆さんは読書好きの方が多くて

お勧め本を教えてくれます。

 

せっかくのおすすめですから読んでみたくなりました。

 

ラボ・ガール 植物と研究を愛した女性科学者の物語

ホープ・ヤーレン  (Hope Jahren) /著

 

研究を一生の仕事にすることを志した一人の女性が、男性中心の学問の世界で、理想のラボを築きあげていく情熱的な生き様を綴ったサイエンス・メモワール。著者ヤーレンの魅力はもちろんのこと、信頼できる相棒とともに苦境を乗り越えていく、友情と信頼のエピソードが胸を打つ。人生とのアナロジーを想起させる植物の章が随所に挟まれ、文学作品のような魅力にもあふれる。

 

植物研究者の本をオススメしてくれるなんて、タイムリーですね。

日本の朝ドラ事情を知っているのかしら? 

なんて思いながら読み始めたのですが

万さんとは系統の違う研究者です。 

 

まして現在進行形の研究をしている方ですから、伝記のなかでは難しそうな器械の操作や研究方法も書かれていてついていくのが大変です。 ある植物のひとつを追いかけているのかと思うとそうではなくて、研究費を得るために副業的な研究や調査もしています。 植物研究のことよりそっちが大変そうでしたよ。 朝ドラの万さんはお金をスエさんが工面してくれたけれどそういう訳にはいかないようです。 けれど、彼女の信念を支えてくれた研究の相棒には恵まれたようです。 博士号の学位論文でエノキをテーマに選び、その研究で化石化したエノキの種子の成分をオパールだということを解析したときに「この事実を知っているのは自分だけだ」と興奮する。 しかしその後、相棒のビルにそのことを話すときに、そのビルは「何かが起きる予感がしたから、ここで待っていたんだ。 これだったんだね」と受け止める。 このことが二人のラボを続けていく基盤になっていったように思えました。 確かにラボは、ホープヤーレンのものではあるけれど、それを支えてくれた相棒のビルや家族たちとの信頼や葛藤があってこそだというシーンが随所にありました。

 

ヤーレンは、最後に

科学がどれだけ私を充分に養ってくれても、科学に対する貪欲な姿勢は決して衰えることがない。 科学者としての自分はアリのような存在だ。 見かけよりは強く自分よりも大きなものの一部である。 同じことを繰り返すことにみんながあきれた表情を見せてあなたは頭がおかしいと穏やかに指摘したら、笑顔で感謝しよう。 科学者にとってそれは最高な褒めことばなのだから。

 

 

まだまだ続く研究への熱量を伝えている

ヤーレンの素直な気持ちで締めくくられていました。

 

ホープ・ヤーレンは、2016年にはタイム誌の世界でもっとも影響力のある100人のひとりに選ばれています。 「地球を滅ぼす炭酸飲料」という地球の変化をデータ化して大きくてやっかいな地球問題を説いた本も書かれています。 もし本屋さんで目にしても読むことはなかったかもしれない作品ですが、ポスクロ仲間のおかげで新しいジャンルの本と出合うことができました。