・誤解でございます 松永美穂/著
・春の庭 柴崎友香/著
・家庭料理の窓 木村衣有子/著
・臆病者の自転車生活 安達茉莉子/著
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「逃げる2月」だったからか少な目の読書でした。
春を感じて心は外へ~だったのかもしれません。
梨木さんの作品を読むと生活をことばで表現するセンスの良さをいつも感じます。
ドイツ文学者の松崎美穂さんの子連れドイツ留学の様子を書いたエッセイは大変なことがありつつもタフな作者がドイツを満喫している様子が好ましかったです。子連れプラス母親も一緒というところもとても気になるところ。作者よりそのお母様の行動が気になって別冊でそのあたりをもう少し掘り下げて書いてほしいなと思いました。
「春の庭」は花爛漫の庭のお話ではないのですよ。 アパートの隣のちょっと変わった一軒家がとても気になる人と主人公の絡みが軸になっているのですけれど、話しの筋書きよりもその隣の一軒家そのものを実写で見てみたくなりました。 建物巡りが好きな人が読んだらきっと同じように思うでしょうね。モデルになった写真集があるそうですが、できればドラマにしてほしいなと思いました。
森正洋さんの平めし椀や柳宗理のパンチングボウルのこと、雑誌アルネでのそれらの特集があったこと、家庭料理の今昔を読み解く「家庭料理の窓」は視点、目線が重なるところがあって読んでいて嬉しくなりました。
そして「臆病者の自転車生活」は別記事でも書いていますが、
自転車生活の楽しさを分かち合えた気分になった本でした。
季節ごとに読みたくなる本って変わるものだと気づいた2月でした。