2022年 最初の美術館訪問は「上原美術館」です。
ケーブルテレビで紹介していたのをたまたま見て
どちらの展示も面白そうと思って行ってきました。
上原美術館は静岡県下田市にあり、大正製薬(株)名誉会長上原昭二氏から
寄付を受けた近代絵画コレクションをメインに展示されています。
近代館での「企画展・鏑木清方築地川の世界」は新収蔵の画帳「築地川」を中心にし明治の下町を描いた絵が展示されていました。
鏑木清方というと美人画を思い浮かべますが、10代のころにはすでにプロの挿絵画家として活躍されていたそうです。
イギリスのジョン・エヴァレット・ミレーの絵画「オフィーリア」のようだなと思い
解説を読むとやはりそれを意識して描かれていたものだったようです。
泉鏡花の「田毎かがみ」の口絵の≪ささ蟹≫を見たときは夢の世界を描いているのかなと思いました。
どちらも作者の意図することを感じることができて観ていて嬉しくなりました。
新収蔵の画帖「築地川」にあった≪紫陽花の垣≫の中で竹馬に乗る子や≪作者≫と題した木挽町の住居の縁側に座る子はどちらもまんが「サザエさん」に出てきそうなキャラクターに思えて微笑ましく感じました。
鏑木清方は没後50年ということで今年は東京と京都で企画展があるそうです。
春の楽しみのひとつになりそうです。
近代館の西洋画コレクションの中には
セザンヌ、マティス、モネ、ピカソなどなどが展示されています。
その隣には藤田嗣治の≪母子像≫が飾られていて、ニクイ演出ですね。
展示室3つのこじんまりとした美術館でしたが見ごたえ充分な展示でした。
お隣の仏教館では「静岡の仏像+伊豆の仏像」展が開催されていました。
通常非公開の薬師如来と薬師堂のみほとけを拝見することができました。
絵画とほとけさま
どちらもありがたく
眼福を味わうお正月になりました。