
森を歩いていてみつけた小屋
ちいさな明かりが灯っている
誰かいるの
誰がいるの
トントントン
おじゃましますよ
いらっしゃい
ここは夢の森
あなたの心に灯を
建物を見ているとこんなポエムが浮かぶほど
メルヘンな気分になりました。
この建物は、
これは詩人であり、建築家でもあった立原道造が
1938年に描いた図面をもとに、
2004年にこの別所沼公園に建築されたものです。
詩人本人が住まうことは叶いませんでしたが、
彼の夢の構想を受け継いだ建物です。




建物の周りをぐるりと見てから、中へおじゃましました。
ボランティアスタッフの方が二人いらして、
建物の意匠について詳しく説明してくださいました。




立原道造は、
この家の窓辺には紫の花を飾りたいと
語っていたそうです。
ヒアシンスハウスの窓辺に、
紫のヒアシンスが似合います。
コンパクトで居心地のいい空間。
いつか行きたいと思っていた場所で、
いま、静かに座って外の景色を眺めています。
憩(やす)らい ―薊のすきな子に―
風は 或るとき流れて行った
絵のやうな うすい緑のなかを、
ひとつのたったひとつの人の言葉を
はこんで行くと 人は誰でもうけとった
詩人の詩をひとつ読み上げながら、、、。