母とのフランス旅行を思い出すのは、堀内さんの本だけではありません。
今も使っている手作りのバッグです。
ブランドバッグではないけれど、
フランスで買ってきた布を使って作ったものです。
中心にあしらった魚と猫の柄の布が、
ニースの生地屋さんで買ったものです。
このときの旅ではレゾリヴァードで知られる明るいプリント生地を
いくつも買いましたが、少し変わった柄もほしいなと思って手に入れたものです。
この布で夏のワイドパンツや半袖のシャツを縫いました。
両方一緒に着ると、パジャマになってしまうので、
別々に着ていました。
縫った服は随分前に処分してしまいましたが、端切れが残っていたので
日本の藍染の古布やインドの更紗布(裏側)などを合わせて作ったバッグです。
Hapoさんの病院の付き添いのときに使うと
「この布はフランスで買ってきたものよね」と覚えていて
「マルセイユで食べたブイヤベースが美味しかったわね」
「あの時のガイドさんはすごい速足で追いつけなくて大変だったわね」
と、診察を待つ間に思い出話に花が咲いたものです。
旅先で布を買うのが楽しみで、20代のころに
いつか海外の手芸屋さんや生地屋さんを
紹介する本を作ってみたいと思っていましたが、
今ではネットで世界中のことがわかるし、買い物ができますよね。
30~40年前には想像できませんでした。
昔の写真が出てきました。
恥ずかしいので、小さく、ちいさく載せますね。
右の花柄のワンピースは母との南仏旅行で買ってきた布です。
白いレースを襟にしたら、可愛いもの好きの母が珍しく褒めてくれました。
夏のボーダーTシャツや冬のフリースも手作りしていました。
洋裁がいちばん楽しかったころです。
旅に着ていく服を作ったり、旅先で買った布で服をつくったり
そんな楽しみをこれからも続けらればいいのにと思っています。