いくつか読む本に言葉は違えども
同じことを伝えていると思う文章に出会うことがあります。
この間のミシンのこともそうでした。
今日は、
脱いだ履き物をそろえること。
について出会いました。
「幸せのありか」渡辺和子/著 の中では
あなたたたちには、脱いだはきものを揃える自由があります。
という自由学園の創立者羽仁もと子さんの言葉が紹介されています。
脱いだ履き物を揃える自由もあれば、揃えない自由も人間にはある。
一瞬考えて、より良い方、より人間らしい行為を自分で選ぶ自由が
人間にはある。そして、そういう些細な行為、不行為の積み重ねが
その人の人格を形成していく。
![幸せのありか (PHP文庫) [ 渡辺和子 ] 幸せのありか (PHP文庫) [ 渡辺和子 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/5730/9784569765730.jpg?_ex=128x128)
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この本の表紙の絵が並んだ靴だったのは
この言葉を表現しているようです。
ちょっと不揃いの靴もあるけれど、同じ方向に並んでいます。
多くの人が揃える自由を選んだのでしょう。
99歳ちりつもばあちゃんの幸せになるふりかけ たなかとも/著
「履きもんのあつかい一つで、信用されるか信用されんか決まるもんや。
家でも外でも玄関で履物を脱いだら、きちんとそろえて上がり口の脇におく。
手に覚えさせるくらいにしなさいな。」と孫娘へ教えるおばあちゃん。
「脱いだ靴を揃える」
ワタシもHapoさん(母)にそう教えられました。
その奥にどんな思いがあり、どう生き方に影響するかまでは
考えたことはなかったけれど自分の靴を揃えるのは
当たり前のこととして過ごしてきました。
帰宅したオットの靴はいつも脱いだままで中を向いています。
それを外に向けて揃える私は
「オットの靴もそろえる自由」を選びました。
なんど言っても治らない人を腹立たしく思うより
そのほうがとても穏やかにいられます。
オットの信用はそんなことではなくなりません。
同じ母に育てられた兄たちと言えば、
Hapoさんのマンションで一緒になったときは
いつも脱ぎ捨てられていて、揃った靴を見たことがありません。
またしても不揃いの靴を揃える自由をワタシは得ることができました。
こういう風に人のことまで言わなくなれば
もっといいのでしょうけれど。
人格形成は一筋縄ではいきません。