老母の握力

介護の入り口。老母(ローボ)と老娘(ロームス)のつれづれ。

オットの入院

オットは、3度の入院経験があります。

 

そのうちのひとつが、母の入院と重なっています。

平日夜は、毎晩オットの病室へ行き、

土曜の昼はサロンで一緒に持参のお弁当を食べ、

その後に母の病院へ行き、月曜の朝に帰ってきて仕事へ行くというのを

ひと月ほど続けました。

 

土曜日の昼食は塗のお弁当箱に入れて、お茶も家から常滑焼の旅煎茶器を持参して

「リゾートホテルでのランチですよ~」と言って楽しんでいました。

大部屋が空いていないので二人部屋に入院していたのですが、

その差額ベット代がホテルに泊まるほどの金額だったので、

そんなことを言っていたのです。

 

病院でのお茶は給茶機で淹れたものだったので

急須を淹れたお茶を喜んでくれていました。

 

 

そのときの手術は無事成功し、いったん帰宅したら留守番電話に

出血があり再縫合の手術をするので至急病院へ戻ってくださいとメッセージが

残されていました。

病院に戻った時には、縫合手術は終わりオットの容態は安定していて

顔をみて、トンボ帰りになりました。

 

その帰り道、いつもはネオンが明るい道なのに、真っ暗です。

すでにネオンさえも消える時間になっていたのです。

 

大通りにある大きなカニ足が動く蟹料理店の看板もネオンが灯いていません。

明るいその看板しか見たことがなかったのに、

この看板に電気が点かない時間に車を運転しているのだと思うと、

涙があふれてきました。

 

 

オットは順調に回復し、幸せに暮らしているのに、

今でもそのカニの看板を見ると、しんみりとしてしまいます。

 

 

オットは、

その看板の前を通ると、「泣けちゃうねぇ~」と私をからかってきます。

 

 

今度の白内障手術をする眼科医への道すがらにはカニ料理店は無いから、

泣いてしまう心配はなさそうでホッとしています。