「精霊の守り人」を書いた作家さんのエッセイです。
初めての作家さんで、ずっとお若い方だと思っていました。
ところが、同世代の方とわかり、とたんに親しみを感じました。
母親の帯状疱疹のことが、かつての親友との交流に思い巡り、
わかること、わからないこと、伝わること、伝わらないこと
それよりも、ただ人が思ってくれていることを知るだけで痛みはこんなにも
癒されるものだという作者。
その記述が自分とHapoさん(母)のことが重なりながら、
うふふ、ほほほ、へへへ~、と言葉にならぬ声が出てきました。
ファンタジー大作を書かれた作者の舞台裏を垣間見たようです。
・「颯爽」という言葉を聞くと思い出すイギリスの老女。
・流れ過ぎ去って行くすべての中にも、小さく輝く欠片がある。
・本当に優れた物語は、物語であることを感じさせない。
そんな、光る言葉をみつける喜びのある本でした。